膝の痛み

膝の痛みとは

膝の痛みとは

主に、膝関節の周りが痛くなる疾患です。ただし、症状や原因は一人ひとり異なります。「平らなところを歩くと膝が痛む」「階段の昇り降りをすると痛くなる」「膝の裏側が痛い」「膝の内側が痛い」「寝る時に痛む」など、痛み方も非常に多岐にわたります。整形分野の中でも膝関節痛は、外傷性疾患やそれ伴う変性疾患、リウマチ性疾患、腫瘍性疾患、代謝性疾患など、多くの疾患で起こるものとされています。原因疾患や進行度合いによっては、歩行困難や寝たきりなど重篤な障害を引き起こす恐れもあるため、要注意です。

膝の痛みを伴う疾患

変形性膝関節症

大腿骨内顆骨壊死症

半月板損傷

膝に強い衝撃がかかった結果、膝関節内にある半月板が欠けたり亀裂が入ったりする状態です。半月板とは、膝関節の大腿骨と脛骨の間に位置する線維軟骨です。ひざの内側と外側のそれぞれに位置しており、膝にかかる体重の負荷を分散させたり衝撃を吸収したりする役割を担っています。半月板損傷は、高齢者だけでなく若い方にも見られ、変形性膝関節症へ進行する恐れもあります。そのため、適切な診断と治療が大切になります。

関節リウマチ

関節が炎症を起こした結果、手足の関節の腫れや変形が生じる疾患です。発症の原因は未だによく分かっていません。膝をはじめ全身に症状が起こり、初期ですと全身の倦怠感や食欲不振、熱っぽさ、関節周辺のこわばり(起床時に起こる)などの症状が現れます。
症状が進行すると、手足の指などの関節が腫れ、肩や肘、手首、股関節、膝、足首なども痛むようになります。さらに悪化すると重篤化し、「歩けない程の痛み」「膝に水が溜まって動かせない」「骨・軟骨が破壊されて関節が動かせなくなる」など、日常生活に大きな悪影響を及ぼす症状が現れます。
特に、30〜40代の女性の発症例が多い疾患ですが、どの年代で起こり得ます。「食欲が減った」「微熱がある」「全身がだるい」などの症状が続き、かつ手足の指関節が腫れている場合は関節リウマチの可能性が高いので、迷わずに受診してください。

靭帯損傷

半月板損傷と並び、プロアスリートが発症しやすい疾患です。膝関節には4つの靭帯があり、それぞれ内側側副靭帯・外側側副靭帯・前十字靭帯・後ろ十字靭帯といいます。これら4つの靭帯のおかげで、私達は膝の安定した動きを得ることができるのです。また、靭帯損傷は、交通事故や試合などで「急に止まる」「方向転換する」「ジャンプの着地」などの動きをした時に受傷することがあります。

腸脛靭帯炎(ランナー膝)

ランニング時に起こりやすい症状です。腸脛靭帯(ちょうけいじんたいえん)とは、お尻の筋肉から腸骨に向かって伸びている靭帯です。膝の屈伸運動を何度も行う運動によって、大腿骨の出っ張っている部分と腸脛靭帯が摩擦し続けた結果、痛みが起こります。

膝蓋腱炎(ジャンパー膝)

膝を酷使し続けることで膝蓋腱や大腿四頭筋腱の炎症が起こり、痛みが生じる状態です。スポーツ疾患の一種で、何度もジャンプをするバレーボール・バスケットボール競技者に多く見られます。

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